田舎暮らしの基礎知識【都市計画法関連】
なぜ田舎暮らしに都市計画が関係するのか、不思議に思う人がいるかもしれません。本当は田舎を明確に定義できればいいのですが、もともと御所がある京(みやこ)の反語として生まれた言葉であり、現代では情緒的に解釈されやすいのです。そこで、都会を定義すれば反対は田舎、という三段論法が成り立ちます。そのキーワードこそが都市計画なのです。
仮に、新興住宅街のど真ん中にソープランドができたら、住民が黙っていないでしょう。人口が増加している一部の農村やリゾート地でも、同じことがいえます。こういうトラブルを未然に防ぎ、計画的な街づくりをするためのルールを定めたのが都市計画法です。
具体的にはまず、知事が都市計画区域を指定します。都市計画区域内では第一種住居地域、商業地域、工業地域など12種類の用途地域が指定される場合があり、それぞれ建築していい建物の種類と規模(建ぺい率と容積率)が指定されます。また、都市計画区域はさらに、市街化区域と市街化調整区域に線引きされ、開発を促進する地域とそうでない地域を区別することがあります。
以上が都会だとすれば(調整区域も都市開発できないので田舎の一部といえないことはないのですが)、それに該当しないところがあります。都市計画を指定しても用途指定や線引きをしないところ、都市計画そのものを指定しないところです。前者を都市計画区域内無線引無指定地域、後者を都市計画区域外といいます。詳しくは建築基準法の項目で説明する予定ですが、この両者は建築の自由度がきわめて大きいのです。とくに都市計画区域外は接道義務(一定の道路に接していないと建築できない)すらないのです。農村部では建築戸数が少なく、そんな規制は不要だからです。平成の合併で多少セオリーは崩れてきましたが、都市計画区域内無線引無指定地域と都市計画区域外こそが田舎だ、と私は考えています。

