田舎暮らしの基礎知識【農地関連】
人の気持ちや平和など、この世にはお金で買えるとは限らないものがいっぱいあります。農地もその1つ。農地を所有するには、農地法という厳しい関門があるのです。現在、改正に向けて動き出している株式会社の農地取得でさえ、当面は賃貸しか認めない方針。農業団体などが「産業廃棄物の不法投棄など農業以外の目的に転用される恐れがある」と反対しているためです。しかし、不法投棄はそもそも法律違反なのだから、農地法で論議すべき問題ではないはず。日本の農地が減っていることは事実ですが、この法律は現状に合わない部分が多すぎます。農地の所有権移転については次回にしますが、農地法第二条で農地法の対象となる農地について定義してあるので、わかりやすく説明しましょう。登記簿上の地目が「田」「畑」となっているものは、すべて農地とみなされます。地目が田畑以外でも、採草や放牧に使用している土地は農地法の対象です。例えば、牛を放牧している山林、採草のために肥料を加えて管理している原野などは農地となります(これは原則論で、実際には非農地として扱われるケースも少なくない)。また、農地を類推させる地目に「牧場」があり、その土地を所有権移転登記する場合も農地法の許可書または非農地証明書が必要です。実際は地目変更による住宅建設がなかなか認められないので、新規就農者が取得するハードルはきわめて高いものです。農地を生かすための一部農転でも、原則的にはダメなのです。これも農地法の矛盾の1つといえるでしょう。
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